平成26年(2014年)4月に誕生した南相馬サイエンスラボは平成28年(2016年)8月にNPO法人となり、身近なものを科学する体験教育活動をずっと続けてきました。
私たちは常に、学校で学ぶことが難しいこと、家庭においても少し昔であれば、どこの家庭でも生活の中で当たり前に学ぶことが出来ていたけど、社会が変化してそれが難しくなっていることを体験や経験を通して学ぶ体験教育活動を行っています。
これまでの活動を通して分かってきたことは、家庭において学ぶことが難しくなってしまったものの多くが、学校の授業の中に取り込まれてきたと言うことです。大豆のこと(3年生)、地域の歴史のこと(4年生)、ものが燃える仕組みや炭作りのこと(6年生)、菜種油の材料であるアブラナのこと(中学1年生)、他にもいっぱいありますが、それらは馬を飼い、自分たちの食べ物を農業によって自給し、かまどでご飯を炊いて、囲炉裏や火鉢が使われていた時代には当たり前のものばかりだったはずです。
今はそれらの理解度判定は実習ではなく、テストになってしまっていますから、自分でやってみる実践の機会がないため、何となく分かったつもりになってしまい、学校の勉強が面白く無くなってしまっている様に思います。
だから私たちは最も身近な食べ物であるお米や野菜を田んぼや畑で育て、収穫して食べることを通して、生活に大切なことを実体験を通して学ぶ活動を続けているのです。
南相馬サイエンスラボが誕生した時に3つの目標を立てました。それは1、新しい学校 2、学会 3、教育プログラム研究開発ベンチャーの3つです。身近なものを科学する体験教育活動からスタートした私たちは、もうすでにこの「新しい学校」は始まっていると思うのです。
ですから私たちは今後「新しい学校」は出来ているし、始まっていると考えて、次の目標である「幸せをつくる教育学会」の設立のために、多くの方のご理解を得て、理解者や支援者を増やしていこうと考えているのです。
先日「震災から14年 南相馬サイエンスラボの3つの目標」という動画を公開しました。新しい学校のこと、その先の学会設立やベンチャーのこともお話ししていますので、ぜひご覧ください。